近年メディアやSNSで取り上げられる事が増え、
人気が出ているミナミコアリクイ。
このミナミコアリクイをペットとして飼っている人もいるようですが、
ミナミコアリクイの生態や、
ペットとして飼うことは出来るのか、
どれくらいの値段で購入できるのか、
などについて調べてみました。
どんな生き物?
ミナミコアリクイは、
アリクイ科コアリクイ属に分類される哺乳類です。
ブラジルを中心とする南アメリカに、
原生林からサバンナまで環境を選ばず幅広く分布しています。
通常夜行性ですが昼間に行動することもあり、
通常群れは作らず生活します。
名称通り、アリやシロアリ、ミツバチなどを餌とし、
飼育下では果物なども食します。
長い舌を持ち、歯が無く、
口は筒のような形状でほとんど開きません。
ミナミコアリクイは前肢の力が強く、
非常に硬い前肢の4本の爪を使ってアリの巣を壊したり、
武器として身を守ります。
アリクイの中では中型で、
環境によって身体の大きさに影響、変化が出るため、
個体によって差が大きいです。
頭胴長は約35~90cm
尾の長さは約35~70cm
成獣の体重は約1.5~8.5kg
飼育下の寿命は8~12年程度と言われています。
目は小さく視力はあまり良くないため、
聴力が主体です。
木のうろ等を巣にし、
地上を動くのは不得意で、
長い尾を使って樹を伝い移動し、
一日の大半は樹上で餌を捕るという生活をしています。
人間との関係
ミナミコアリクイは食用や皮革を採ることを目的にされている他、
ペットとしての利用や販売目的でも捕獲されますが、
現在は絶滅の恐れは無いとされています。
日本国内の動物園での飼育数は減少傾向にありますが、
各地の動物園や水族館でその姿を見ることが出来ます。
ペットには出来る?値段は?
エキゾチックアニマルとして、
ペットでも人気が出ているミナミコアリクイですが、
結論から言うとペットには不向きです。
前述のとおりミナミコアリクイは、
主に樹上で生活するため前肢の力が強く、鋭い爪を持つため、
一般家庭では飼育環境を整えにくいです。
餌も特殊なため、生育費用もかなりかかると推測されます。
ある程度の知恵を持ち、器用でもあるため、
ドアや窓を開けることも簡単に出来るそうです。
販売している店は少なく、
購入価格は100万円程度と言われていますが、
今後のペットブームで価格が上昇する可能性も十分にあります。
また、コメツカワウソ同様に密輸などの問題が出てくる可能性もあります。
ミナミコアリクイは飼わずに愛でよう
テレビやSNSなどで度々取り上げられ人気のミナミコアリクイ。
コメツカワウソのように絶滅危惧種ではありませんが、
人間と関わることで簡単に生態系に影響が表れてしまいますので、
可愛いからといって、
野生の動物を安易に個人で飼うことは控えましょう。
しっかりと飼育されている動物園などに行くか、
写真集やぬいぐるみも出ていますので、
そういったもので愛でるのがベストでしょう。
出典:https://www.amazon.co.jp/
記事内写真提供:写真AC